ヨットさらく艇長氏 『第3級海上無線通信士受験体験記』

表題:第3級海上無線通信士受験体験記
ヨットさらく艇長氏


ヨットで海外へ行くことを考えているので国際VHFを使える第1級海上特殊無線技士を受験しようと考えていたら、知り合いの1等航海士らが3海通を受けに行くので一緒に来たらどうかと誘われた。

1海特も3海通も試験は同じようなものだよと言われてつい「僕も行きます」と答えてしまったのだがあとで考えると受験願書が余っていたので仲間に引き込もうということだったようだ。

それはともかく、航海士の人達がどんな参考書を使うのか、教えてもらい書店に注文するところから始めた。

私はアマ無線4級、3級は持っているが受験したのは30年以上も前の中学生時代の話しで無線には素人といってもいい。

参考書は「第3級総合・海上無線通信士 国家試験問題解答集」と「総合無線通信士・海上無線通信士受験用電波法規」、それに「無線工学・第4級海上無線通信士用」の3冊。

「国家試験問題解答集」には4年間にわたる試験の全問題とそれらの問題が何回出題されているかがわかる一覧表が掲載されており大変便利であった。出題回数の多い問題からあたっていけば効率的だし傾向もわかるのでヤマも張りやすい。

無線工学は苦手なのでこの参考書を見ながらノートをつくった。計算問題が出ることもあるが、公式を知ってさえいれば簡単に解けることがわかったのでオームの法則も含めてだが10くらいの公式を暗記した。これで15点くらいは取れたと思っていたが残念ながら公式の問題は一つも出なかった。
「無線工学・第4級海上無線通信士用」を使ったのは、以前合格した人がこれで十分だと言っていたという話しを聞いたからだったが、確かにこうして受かったのだからそれは正しかった。
もっとも一部カバーしていない分野もあったので、真面目に勉強しようという人には向かないかもしれない。
工学といっても要は暗記である。受信機の構成など何回も図を見たり書いたりしながらゴロ合せ風に覚えるしかなかった。やっていてむなしくなることもあったが、とにかく60%正解すれば受かるのだからと無理して覚えた。

工学の勉強を一通り終えて法規を始めたが、これが大変な代物であることがすぐにわかった。
重箱の隅をつつくような問題のオンパレードである。
「総合無線通信士・海上無線通信士受験用電波法規」には「問答形式で整理する」という副題がついている。

六法全書よりは整理されているという意味かもしれないが、率直に言ってこの副題には賛同できない。ノートをつくる気もおこらず、ひたすら国家試験問題解答集の出題回数が多い問題からやっていった。

結果的に法規で自己採点ではあるが90%近く得点できたのはヤマがあたったからである。遭難通信に関する出題が多いようなのでDSCや無線電話による遭難呼出しや遭難警報の項目を集中的に覚えた。

場面によって対処のしかたが違うので混乱しやすい。
表をつくったら覚えやすかったかもしれない。

英会話に関してはTOEICや英検準1級を受けたことがあるので楽だった。英文は3回読まれるが、しだいに速くなる。3回目はかなり速いので、2回まで聞いてわからなかったらその問題はあきらめたほうがいい。

英語は長文の問題は後回しにして後ろの問題からやった。

電気通信術のフォネティックは、聞き取りの方がむつかしい。テープを再生するのだが、読み上げのスピードがかなり速いのでわからなかった文字にこだわっていると、あとの2〜3文字も聞き取れなくなってしまう。

だから、わからなかったらこだわらずに次ぎのフォネティックを聞くようにしたほうがいい。とくにH(Hotel)がオテルというように聞こえてわかりにくかった。
座る場所によっても聞こえ方が違うようなので、カセットレコーダーになるべく近い席に座った方が良いと思う。

直接印刷電信ではパソコンへの入力をするが、間違えるとパソコンが音が出すので画面は見ずに問題だけを見ながら打ち込んで行ったほうが良いと思う。間違えても減点にはならず訂正すれば良い。
私は一応速度は遅いがブラインドタッチの入力ができるので、規定の5分間で最後の数文字を残しただけだった。

ところで試験の結果発表には1ヶ月以上かかる。私の場合、不合格だったら1海特を受けたいと思っていたが、発表はその願書提出の締め切り以降であった。

さほど受験者も多くないうえマークシートの試験なのにどうしてこんなに時間がかかるのだろう。

願書の受け付け期間も試験の2ヶ月前の20日間しかなく、まったくやりにくい。総務省は改善するつもりはないのだろうか。


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