九鬼 正憲氏 『第一級海上特殊無線技士受験記』

英語の試験についてレポートされてます。


第一級海上特殊無線技士受験体験記
九鬼 正憲氏


将来、マイボートでトローリングを楽しみながら世界の海を巡る夢、その実現に向けての準備の1つとして、受験してきました。その内、謎につつまれていた(?)英語の試験をレポート致します。

これに合格すれば、あとは宝くじを当てて船を手に入れるだけ。(^^;)

【概要】
第一級海上特殊無線技士の英語試験は適当なマニュアル本なども見あたらず、電気通信振興会
の教科書1冊だけが頼りで、どんな問題形式なのかすら謎のまま臨みました。
科目が「英語(会話)」となっていたので、英検の二次試験(試験官とのインタビュー形式)
を想像していたのですが、実際はテープのヒアリングによるマークシート方式でした。
レベルとしては語法、文法は中学修了程度、語彙はいくらか海技用語が混じりますが知らなく
ても十分正解が得られる内容です。

【問題形式】
問題形式は、録音テープで流される相手方の問いかけに対する最適な応答を、問題用紙に印刷
された4つのセンテンスから選択するものでした。
いわゆるTOEIC方式ですが、違うところは問いかけ文が3回繰り返し読まれること、その
うち最初の2回は非常にゆっくりであること、次の問題が始まるまで1分間と解答時間に余裕が
あることです。

【傾向と対策】
出題範囲は、今回受験した内容だけから言うと、電気通信振興会教科書の第3章「港務通信」
から全て出題されていました。4章の非常通信からも出題は無く、5章の訳の分からない
「漁業通信」を前日に一生懸命さらった私はアホでした。
いずれの問題も、部分的に不明な語彙があっても初歩的な会話文の範囲で正解が得られる仕組
みになっていて、この試験のための特別な準備は必要ないかもしれません。
ただひとつ注意点は、1分間の解答時間は相当長いので、その間に居眠りしないよう気をつけ
て下さいね。(^^ゞ

【試験問題】
6月6日に行われた実際の試験問題は以下の通りでした。
(録音テープの細部は多少違うかもしれません。)

************* 第一級海上特殊無線技士「英会話」試験問題 *************

※問いかけ文(Q)は録音テープで流されるのみで問題用紙には記載されていません。
(1)~(4)の選択肢は問題用紙に印刷されています。

QUESTION 1
Q: How many crew do you have on board now?
(1) All crew members are on board now.
(2) Fifteen men are on board, including our crew.
(3) We will have two more crew members.
(4) We have a crew of fifteen men.

QUESTION 2
Q: At what position can I take pilot?
(1) You can take the pilot near Star Island.
(2) Stand by the pilot ladder on your port side.
(3) You can take as many pilots as you like.
(4) You can require a pilot to go anywhere.

QUESTION 3
Q: What is the anchor position for me?
(1) I must anchor in a different position.
(2) An anchor position 100 degrees one mile from the
breakwater is allocated to you.
(3) I am allocated an anchor position near Star Island.
(4) Your anchor is clear of the bottom.

QUESTION 4
Q: What course can I reach you?
(1) We must take a course of 120 degrees.
(2) You might take the correct course.
(3) We are sailing on a course of 120 degrees.
(4) The course to reach me is 270 degrees.

QUESTION 5
Q: How many tugs must I take?
(1) I must take two tugs near Star Island.
(2) You can require tugs by radio.
(3) You must take one tug.
(4) Many tugs must be made available for ships.

********************************************************************

【正解】 Q1:(4) Q2:(1) Q3:(2) Q4:(4) Q5:(3)

【解説】
Q1 ”crew”(乗客、高級士官を含まない乗組員)を知らなければ(2)と迷うところですが、単純
に考えれば正解が得られるはずです。
Q2 ”port side”(左舷)を知らなければひっかかってしまいそうですが、問いかけの疑問詞が
“How”でないことから落とすことができます。
Q3 ”allocate”(割り当てる)を知らないと一見苦しそうですが、選択肢の主語から(2)(4)が残
り、問いかけ文が”of me”でなく”for me”であることから絞り込めます。
Q5 ”tug”(引き船)が解らなくても、問いかけ文の疑問詞”How many”と選択肢の主語だけで
正解が得られます。


コメントは受け付けていません。

サブコンテンツ

人気体験記一覧

このページの先頭へ